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2016年9月3日土曜日

2016.09.03 越沢バットレス

記録:白石薫平

メンバー
杉山普、白石薫平(CL)

2016年9月3日(土)
鳩ノ巣駅8:50--9:23越沢バットレス基部--9:50右ルート10:45--11:39懸垂下降終了--12:10右ルート(ダイヒードラル)14:00--14:23懸垂下降終了--15:15鳩ノ巣駅

我々は9月1日から3日に北岳バットレスを登る予定であったが、杉山の体調が優れず、この計画は見送ることにした。その代替として越沢バットレスに行った。しかし、ただ登るだけでは面白くない。そこで目標として、なるべく残置を使わないこと、10ピッチ以上登ることを掲げた。

集合は8時7分に鳩ノ巣駅であったが杉山が遅れ、8時50分に出発した。アプローチの林道は一年前よりさらに延伸しており、「地獄沢」と「鏡岩」とそれぞれの看板が消失していた。越沢バットレスには先客が1パーティー、後から10人程のパーティーが来た。

まず右ルートを通常通りに登った。白石、杉山、白石の順にリードした。白石のピッチではカムや立木が使えたので残置は使わなかったが、杉山のピッチでは二箇所ボルトを使った。杉山は2ピッチ目終了点で打ったハーケンを抜き忘れた。登攀終了後すぐに右側を下降。杉山がトップで下りたがロープが絡まってしまい、登り返して解消していたら、かなり時間がかかってしまった。

基部の東屋で少し休み、ハーケンを抜きにもう一度右ルートを登ることにした。今度は全ピッチ杉山がリードした。1ピッチ目終了点の天狗の踊り場で、ドライツーリングを行う先行パーティーを待った。しかしここで、右ルート正規ルートの右側にダイヒードラルV-級のルートがあることを思い出し、こちらに変更。リスがないので残置無視は諦め、クライミングを楽しんだ。最後に右の滑り台を登って、終了。今度の懸垂下降は気を使ってロープを投げたので、すんなり下りられた。

東屋に戻って協議し、杉山の体調が本調子ではないので、目標の10ピッチには届かないがこれで帰ることにした。

振り返ろう。なるべく残置を使わないという制約は100%守れた訳ではないが、有意義なトレーニングだと感じた。普段なら何気なく残置にプロテクションを取って登る箇所も、何処でプロテクションを取れるのか探しながら登ることになり、プレッシャーを感じることができた。10ピッチ以上登るという目標は、コンディションが整わず達成できなかった。しかし時間的にはまだ余裕があったので、充実した一日を過ごすために次回以降の課題としたい。

また、少々気になったのが、右ルートの2ピッチ目と3ピッチ目において、ホールド・スタンスほぼ全てにチョークでマーキングがしてあったことだ。オンサイトに神経質になるほどのルートでもないのだが、岩のホールド・スタンスを探すというトレーニングは阻害されてしまった。